はじめまして小春です

はじめまして小春です。

わたしのブログにようこそ。

女の人の好きな食べ物は、芋・たこ・なんきんだそうですが(去年のNHK朝の連ドラ「芋たこなんきん」より)このブログでは、私の好きな酒(日本酒、焼酎、ワインが多いかも)・人(わたしの周りには夫をはじめとしてかなり珍味な人がいます)・珍味(塩辛から虫?まで)のお話をさせていただこうと思っています。

さて、今日は第一回とゆうことで簡単に自己紹介させていただきます。

名前は桜井小春です。

この名前を言うとほとんどの人に「春に生まれたんですか?」って言われるんですけど、「違います!」

桜に春ですもんねえそう思っちゃいますよねえ、でも小春って初冬の春みたいに暖かい頃の事なんですよ。

じゃあ初冬に生まれたのかとゆうとナント8月生まれなんですねえ。

この名前を付けた父親ケンジは、3歳のわたしに酒盗の味を教え込み、5歳の時にはおやつにくさやを焼いてくれと母親ヒロコにせがむ幼稚園児に仕立て上げた、むちゃくちゃな食育?をしたかなり珍味な人なんですが、何故8月生まれにこの名前をつけたのかは、のらりくらりと逃げていまだに語ろうとしません。

どうせ昔好きだった人の名前とかそんなとこでしょうけど、この名前けっこう気に入ってるからいいんだもん。

苗字は五年前に夫になった人の苗字がそうだったので桜井小春となったんですけど、これもかなり気に入ってます。(結婚した理由のひとつはこの苗字かも・・・・)

この夫トモヤもわたしや父親に輪をかけた珍味好きで、珍味好きが高じて脱サラで居酒屋を開店してしまった大バカ者(彼の母親談)。

その大バカ者の彼の店に父親に連れられて行ったのがわたし達の出会いとゆう、どこまでも珍味人生の小春(珍味歴26年)が、父親がお取り寄せした世界の珍味と、夫が店用に仕込んだ珍味を横からつまみ食いして、様々な珍味とその周りの人々、そしておいしいお酒のお話させていただきます。

わたしも夫の居酒屋を手伝ってますので、どのくらいのペースで書けるかわかりませんが、頑張りますので応援してください。

きょうは第一品とゆう事で、夫の店の付きだしとしてお出しすることがある「豚耳の燻製」をお召し上がりいただきます。

その前にお断りしておかないといけないのですが、ここでご紹介する珍味はできる限り食べられるお店、お取り寄せできる所をお知らせしたいと思っていますが、夫から店の名前は出さないよう言われてますので(ケチだねえ)、夫の店とその他お店のお許しがいただけない場合は場所店名ともに伏せさせていただきます。

夫のお店の珍味に限りましてはレシピをお教えしてもいいと言ってますので(太っ腹なんだかケチなんだか)レシピも合わせて書いておきます。

さ~ておまたせ「豚耳の燻製」ですが、わたしが初めて夫の店に行った時に食べたもので夫よりまずこちらに惚れたとゆう一品です・

もちろんそれまでに豚の耳を食べたことがないわけではありませんから,「付きだしに豚の耳って、お父さんが連れて来る店らしいわね。」と言ったわたしに、父親は「フフッ」と横目で笑っただけで、カウンターの中に氷下魚(コマイ)の焼き加減の注文をしていたんです。

まず大将(現夫トモヤ)のおすすめの、宮崎県岩倉酒造の芋焼酎月の中(つきんなかと発音すると雰囲気でます)のロックを厚手の大ぶりなそば猪口で一口、キレのいいすっきりした味わいの後やさしい芋の香りが鼻から抜け出る、初めて飲んだ銘柄だったけど、薩摩の芋とは違った女性的な優しさがある飲み口にうっとり。

それではと、豚の耳に手を伸ばし一切れつまんで口の前まで持ってきて「ウンッ」この香りは?父親ケンジはわたしの動きを意識しつつこちらを見ないで湯割りをのんでいる。やられたなあと思いつつ口の中へ、桜のスモークの香りと豚の皮の甘み軟骨のコリコリした歯ごたえが、今飲んだ月の中の後口と混ざり合って手が自然と次の一切れに伸びる、「お前なあ手づかみかよ箸で食えよ」といったケンジの顔がどうだと自慢げに笑ってる。

「おいしい!さすがお父さん」普段素直な口をきかない娘にあっさりほめられた父親はどぎまぎしながらカウンターの中に向って「大将、うちのお嬢様からおほめいただいたぜ」とおちゃらけた。

「ありがとうございます。お口にあいましたか」とこちらを見た大将と目が合った。

次回に続く

豚耳の燻製レシピ

豚の耳は肉屋さんに頼んでおくと入れてもらえます 一枚二枚と頼んでください。そんなにお高いものではないので、まとめて10枚くらい頼んで冷凍してもいいと思います。

こちらをクリックでも買えます

これをたっぷり目のお湯で約30分ボイルします。

ザルに上げ水洗いしながら毛がある部分をチェック。

毛はガスレンジであぶって焼くか、気になる方は毛抜きで処理してください。肉屋さんによっては毛の処理をしてくれる所もあるようです。

水気を取り除き表面がさらっとするまで乾燥させます。

さてここから煙をかけて燻製にするんですけど、手持ちの道具とかによっていろんなやり方がありますので、燻製で検索してみて下さい。温燻で1~2時間お好みのチップで燻して下さい。(ちなみに夫の店では桜チップで2時間です)

味付けをしてからスモークする事もあるみたいですが、今日はスモークだけして味付け塩を作ります。

塩10に対して一味唐辛子1粉末のこぶ茶0.5を基本に良く混ぜ合わせたものを付け塩としてお召し上がりください。(調味料の製造元によって味がちがいますので調整してくださいネ)

それでは又お会いできますように。

ご意見ありましたらコメントお願いいたします。

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氷下魚(コマイ)も人も見かけじゃない!

小春です。

今日もわたしのブログにようこそ。

父ケンジの、「文字が小さくて読みづらいとゆう指摘に応えて文字を大きくしました。(自分をもっとかっこよく書けとゆうたわごとは無視)

さて前回は、わたしと夫トモヤが初めて出会った彼の店で、豚耳の燻製のおいしさにびっくりして彼と目が合ったところまででした(前回読まれてない方はそちらの方から読んでいただけるとうれしいです)

目が合ってびっくり!!

(コワーィ!)

カウンターの中からわたしを見下ろしていたのは身の丈2メートル程はあろうかとゆう坊主頭の大男(実際には186㎝なんですけどネ)。「ありがとうございます」とゆう感謝の言葉からは程遠い悪鬼の形相で私の目を睨みつけてるんです。

豚の耳を口の端から飛び出させたまま目を白黒させているわたしに、父ケンジはにやにや笑いながら「大将、娘が怖がってるよ、その笑い顔ひっこめろよ」

笑い顔ってどこが!

心の中でツッコミながら焼酎で豚の耳を飲み下したわたしに、「どうもすみません」と海老名家の人たちみたいに頭をかく様は「クマちゃんみたいに可愛い~」とはお世辞にも言えない、やっぱり怖い顔なんです。

「いえ、どうも」と何とか言葉を返して隣を見ると、父は氷下魚(コマイ)の身をむしって口に入れながら「見かけは悪いがいい男だぞ」と自分の息子を見るような眼で彼を見た。

彼は「どうぞごゆっくり」とやはり睨みつけるような顔で言うと、厨房の奥に下がっていった。

「照れてんだ」父は機嫌のいい時によく見せる両の眉を上下させながら言った。「お前が気にいったんじゃないか」

「何バカなこといってんのよ、コマイわたしにもちょうだい」

父の前にあるお皿から氷下魚をとり小さくむしりとると、身が思いのほか良くほぐされているのがわかる。この氷下魚とゆう魚の干物は火であぶった後、金づちとか硬いものでよく叩いてやらないと身が硬くて歯がたたないんです。

口の中に入れて噛みしだいてゆくと、独特の旨みがゆっくりと出てきた。噛めば噛むほど旨みが出てくる。適度な歯ごたえを残して叩いてあるから長く噛み続けられる。なかなか分ってるなとか生意気な事を思いながら大将の方を見ると、さっきより怖い顔で包丁を使っている。

「怒らせちゃったかなあ」と言うと、父はわたしの目線の先の彼を見て「ばーか、仕事に真剣なんだよ」と軽く言う。

その仕事に真剣な顔とゆうのは、さっきわたしに向けてたのがやっぱり笑顔だったんだと理解できる程の怖い顔だったんです。

「へえー、真剣な顔なんだ」

「そうだ真剣な男の顔だ、氷下魚も人も見かけじゃない!」

そういって父は半分ほどになったコマイのしっぽを持って小さく振った。

この氷下魚の干物とゆうのは大抵の珍味の例にたがわず見た目は本当に悪いんですが、頭を叩かれたらさぞ痛いであろうほどかちかちに干し上げた魚のミイラとでも言えるような見かけと違い、弱火であぶってやると驚くほどの凝縮された旨みがほぐされてくるんです。

もう一切れ口に入れ噛みしめながら、彼の方を見てみるとやはり怒ったような顔で仕事している。

やっぱり怖いよー

二人の幸せはまだまだ遠いのでした。

氷下魚(コマイ)はタラ科の海水魚でカンカイと呼ぶ所もあるようです。

北海道などでこの魚の頭と内臓を取り除いた物を、これでもかとゆうくらいカチンカチンに干して保存食としたようです。

食べ方は遠火で軽くあぶって少し柔らかくなったところを、金づちの様なもので叩いて皮と骨をはずし手でちぎってそのまま食べるか、マヨネーズ等をつけてもおいしいですよ。中には焼かないで叩いただけで食べる豪傑もいるそうです。(私はまだやったことがありませんので、ご存じの方がいらっしゃったら教えて下さい。

それでは今日はこのくらいで、明日はわたしもまだ食べたことが無い物が届く予定なので次回はそのレポートさせていただきます。

またおこしくださいね。

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ラルドよわたしの血となり脂肪となれ その1

こんにちは小春です。

ようこそわたしのブログへ

急に寒くなってきたので体がついて行かず少し風邪気味になってしまいました。

皆さんもお気をつけてくださいね。

さて前回、わたしのまだ食べたことのない物が届くとお話した物が届きました。と言ってもわたしの所に届いたわけじゃないんですけどね。

四日ほど前、父ケンジが買ったばかりの「五代目古今亭志ん生 落語名演大全集全48巻」を借りようと、自転車で5分程の所の父の家(わたしの生家)に行った時のことオレもまだ聞いてねえんだから、早くけえせよう」と辛うじて分かる志ん生のものまねで言った後、「そん時に、うめえもん食わしてやるよう」

もう志ん生には全く似ていなかったけど、「うめえもん」に引っかかった。

「何、うめえもんって」

「・・・・・・・・・・・・ラルドだよ」

なんでささやき声なのよ?

「・・・・・・・・・・・・ホント!あるの?」

思わずわたしもささやき声で。

「ブツは18日午後手に入る」

何の取引なのよ。

「じゃあ18日の夕方に来る、合言葉はいらないわね」

要するに、注文していた豚の背脂の塩漬け「ラルド」が18日に届くとゆうことなんですけど、「ラルド」には夫トモヤも含め三人共思い入れがあったんです。

一年程前の事、父が仕事で知り合った流暢な日本語をあやつるイタリア人のマリアさんと、夫トモヤの店に来た時に、「めふんの塩漬け」(鮭の腎臓の塩漬けなんですがこれについては又別の機会に)を前にいろいろな塩漬けのお話になり、梅干し・ラッキョウ・桜葉・塩辛、父ケンジにいたっては戦国武将の首の塩漬けまで持ち出してマリアさんを気味悪がらせていたのですが、この時マリアさんが語ったラルドの話に三人とも魅了されてしまったのです。

ラルドはイタリアで作られる豚の背脂の塩漬けのことですが、日本の塩漬けは瓶とか樽の中で漬け込みますが、このラルドなんと一つの大理石の塊から切り出した容器の中で漬けるんですって。

最近は大理石以外の材質の容器が増えて来てるそうなんですけど、大理石で漬けた背脂はその脂身がそのまま大理石になってしまったかと思わせる、青みをおびたグレーの色合いになるそうです。

スパイスとハーブをまぶした背脂の塊をこの大理石の容器に塩漬けすること180日、出来上がったラルドをうすくスライスしてアツアツの料理の上に乗せたり、細かく刻んでパスタの調味料としたり、マリアさんは厚めに切って軽くあぶってワインを飲みながらそのまま食べるのがお好きなんですって。

父ケンジは

「そりゃあ珍味探検隊の俺たちが、食わねえわけにはいかねえなあ」

いつの間そんな隊ができたのよと思いつつも、それは是非とも食べてみたい。

「大将、どっかで手に入んない?」

大将って呼んでるわたし。

「初めて聞きましたねえ」

こっちは丁寧語だし。

「小春調べとけよ」

こっちは丸投げだし

まだパソコンを持っていなかったわたしは

「どうやって調べるのよ」

まるで子供

見かねたマリアさんが

「わたしのお母さんに送ってもらいましょうか?」

「イ、イタリアから?」

「そりゃ悪いねえそれじゃあよろしく」

少しは遠慮しなさいよねと同意をもとめて夫を見ると、うれしそうにニコニコ笑っている。

まったくうちの男どもはとわたしも目じりを下げながら「すみませんねえ」とすっかりその気に。

マリアさんはそんな図々しい一家にやさしい笑顔で「ダイジョウブデス、ダイジョウブデス」と急に外人みたいな発音になって言って下さった。

ところが、それから三日後に父からの電話でマリアさんのお母さんが亡くなった事を知らされたのでした。

あの日、日本酒に頬を染めニコニコしながら「ダイジョウブデス、ダイジョウブデス」と言って下さった優しく可愛いマリアさんが、遠く離れた日本で最愛のお母さんの死を知った悲しみと心細さを思うと、胸がしめつけられる思いでした。

マリアさんはそれからしばらくしてご主人と一緒に日本を離れイタリアに帰えられて、わたし達もその後なんとなくマリアさんの悲しい出来事とラルドが結びついて、その事を誰も口にしなかったんです。

そのマリアさんから一か月程前に父の所に、お子さんが生まれたことを知らせる手紙が来たと聞いていました。元気な女の子だったそうです。

父もこのおめでたい話に気持ちが少し楽になって、ラルドを食べる気になったんでしょうか。さっき声をひそめたのも父独特のテレなんだろうかなあとか思いながら、気持は三日後のラルドより目の前にある楽しみ志ん生だあー!と自転車をこぐ足に力がはいるのでした。

続く

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ラルドよわたしの血となり脂肪となれ その2

 こんにちは小春です。

 前回は急用が入って途中になってしまって、随分間も空けてしまいました。申し訳ございませんでした。

 それでは、お話の続きです。

 自転車を飛ばして家に帰ったわたしは,ラルドのことをとりあえず頭から締め出すため借りてきたばかりの志ん生大全集を取り出し,まずは第一巻収録のおなじみ「火炎太鼓」から聞き始めました

「待ってました!」

 やっぱり志ん生は最高!

 二十巻くらいまで聞く予定だったのに日常の生活の中ではままならず、第十一巻「厩火事」まできいたところでいよいよその日がやってきました。

 マリアさんの好きな食べ方も試してみようと、わたしの数少ないワインリストの中からイタリアワイン(キャンティクラッシコ)を一本選び(一本しかなかったんですけどね)夫トモヤと夕方まで待ち切れず3時頃に出かけたのです。

 父ケンジの家に着くと父は「やっぱり待ち切れなかったか」とお見通しみたいな事を言いましたが、それは父も同じと見えてもう居間の座卓にはやはりイタリアのお酒グラッパが2本置いてあり1本はもう封を切って飲み始めてるし、お酒は飲めないくせに、父との30年以上に及ぶ暮らしの中ですっかり珍味好きになってしまった母ヒロコが、ニコニコと笑いながら「遅かったわねえ」と箸を並べたりしていてもう食べる気満々なんです。

「もう飲んでるの、それもいきなりグラッパからって」

「ワインが遅いからしょうがないだろう。1本しかないのか?」

「イタリアワインは1本しかなかったの、で何でわたしがワイン担当なのよ」

「フランスだって、チリだってよかったのに、。たくさん持ってんだろ」

「今日はイタリアなの。自分だってグラッパじゃない」

「はいはい、早く食べましょ」

 母がラルドらしきパックされた物を手に持ち、わたしたちを無視して

「トモヤさん、どうやって戴きましょうかねえ」

「そうですねえ、まずはこのまま味をみてみましょうか?」

「そうねえ、どのくらいの厚みで切ればいいかしら」

「僕、やりますよ」

 夫がパックを受取り二人で台所へ入っていくので、わたしもあわてて後を追いました。

200グラム程の塊のパックを夫が包丁の先で切り裂き、中の塊を取り出します。

こんなのです。

 表面の黒っぽいところは、ハーブとスパイスに覆われていて、良い香りがしています。

 びっくりなのはその下にある脂身の美しさ、背脂そのままだと少し肌色がかった白なんですけどこの脂身は少し青味のあるグレーできめが細かい感じがするんです。

「色っぽいなあ」

 いつのまにか後ろに来ていた父が言った通り、なんとなくなまめかしい色合いです。

「切りますよ」

 夫がこれでもかとゆうくらい薄く4枚スライスしたのをまず父がつまみ口の中へ入れた。

「うーん」

 ゆっくり下顎を動かし目を閉じる。

「どう、どう」

「どう、どうって俺は馬か。自分で食ってみろよ」

 そう言われて三人が一緒に手を伸ばしてそれぞれ口の中へ入れた。 冷蔵庫で冷やされていたそれは舌の上で温められハーブの香りをゆっくりと立ち上らせ少し強めの塩分と脂の甘みがその後から追いかけてくる。

「これは珍味だなあ」

 4人の中では一番寡黙な夫トモヤがまず口を開くと、母ヒロコが

「ほんとねえ、お酒が飲みたくなっちゃうわねえ」

 と、飲めないのにいいこと言います。

 わたしはと言えばこのブログで書くつもりなので、きちんとレポートしなきゃと思い色々考えてるんです。

 わたしたちは珍味好きだからこの塩分でいい塩梅だけども、普通だったら塩辛い部類に入るのかなあとか、こんな脂の塊身体に良くないよねえとか。

「少し塩味きついし、脂っぽいよねえ」

「嫌いか?」と父

「大好き」

「それじゃ、いいじゃねかよ」

 そうなんだ。わたしが好きならいいんだよね。塩味きついの好き出し、脂っこいもの大好きだし、それにこの香りときたら鼻の奥を刺激して次の一切れを催促して来るんです。

「どうやって食べようか」

 4人でいろんな食べ方を試すには少し心もとない量です。

「もう少し買っとけばいいのに」

「フン!もう一本あるよ」と冷蔵庫から出して来た。

「もう最初から出しなさいよね」

と言うわたしの顔は、多分だらしない顔だったと思います。(お恥ずかしい)

「一本はマリアさんが言ってたみたいに、厚めに切ってあぶってワインと一緒に」

 わたしが言ったのに誰も否はなく。

 2つ目のパックを父から受け取りながらながら夫が

「こっちはどうしましょう?」と聞くと父は

「それは、後の話だ」

「そうそう」と、こうゆうことはわたしと父は意見が必ず一致する。

 要は早く食べたいだけなんです。

 1ミリくらいの厚みに切って20枚ほどになったのを、温めたフライパンの中に油も引かずに手早く並べると、最後の1枚を置くころには最初の1枚の端が反り上がって自らが出した油を真中にためている。

「片面焼きでいいなあ」とわたしに輪をかけた油好きの父が言うと

「そうですねえ」とその意を汲んだ夫が手早く油を落とさないように箸で取り出したところへ、すでに食器棚から出していた皿をわたしが差し出す。居間では母がワインのコルクを開けてグラスに注ぎ終え、自分のお茶を淹れている。

 フライパンを火にかけてから、3分後にはそれぞれが熱々のラルドを口の中に入れていた。

 誰も何も言わず咀嚼すると、ほとんど同時にワインを飲む。

 父がワインの事かラルドの事か多分どちらもであろう

「うまい!」と言うとわたしたちもうなずく。

 ワインのキャンティクラッシコは、キャンティワインの中でも老舗の蔵でつくられるワインでよく言えば飲みやすく悪く言えば味が薄いキャンティのイメージとは違い、葡萄の豊潤な香りが印象深い味でラルドのスパイシーでティスティーでオイリーな(ちょっとルー大柴)味に負けてません。

 とにかく熱々のうちにと急いで食べ飲み、あっとゆうまにすべて食べ終えるのに10分もかかりませんでした。

 ワインもちょうど最後の一杯ずつになってやっとそれぞれの目を合わせたところで、夫が「マリアさんに乾杯ですね」と言った。

 わたしたちは、店に来られるお客さんたちがよくやってる最初の一杯の乾杯も含め乾杯とゆうのをもともとあまりやらないのですが、その時はみんながグラスと湯呑を持って「マリアさんに」とグラスを差し上げた

 少し物足りないなあと感じてたところで父が「もうひとつも焼いちまうか」と言うと母はどうしてもパスタに使いたいらしく、確かに番茶でこれは少ししんどいかも(番茶にパスタもどうかとは思うけど)と半分だけ同じように食べようとゆうことになり今度はグラッパを開ける。

「私が焼いて来てあげるからあなた達飲んでなさい」

 全部使ってしまわれるのを恐れた母が台所に入って行く。とにかく食べ物の事では、わたしと父は彼女にまったく信用がない。

 まだわたしが中学生の頃に、母がお歳暮として実家に持って行こうと用意していた活きた伊勢海老を、彼女が1時間ほど出かけてる間に入れ替わりに帰って来たわたし達が茹でて食べてしまった事があったんです。

 それ以来母はわたし達に食べられたくない物には、「食べちゃダメ」と書いた紙を貼り付けておくんです。

「それじゃあバゲット焼いてくれよ1センチくらいで、ラルドは最初に味見した時くらいに薄く切って焼かなくていいや」

 これはネットでラルドを調べた時にあった食べ方で焼き立てのバゲットの上に乗せて食べるのです。

「ここで焼いたほうがアツアツでいいんじゃないですか?」と母がバゲットとラルドを切ったものとオーブントースターを持ってきたので、卓のうえにおいて早速バゲットを焼き始める。

 焼き上がったバゲットの上に手早く薄切りのラルドを乗せるとみるみうちに白い脂身が透き通ってゆく。口の中で溶けてしまうかと思いきや歯に当たると存在感があるんです。脂っぽさがバゲットで緩和されて香りがより際立っていてわたしはこちらの食べ方が好き。

 クラッシュアイスたっぷりのグラスに入れたグラッパを口に含み、葡萄の芳香と豚の野趣あふれる香りが混ざり合ったところで飲み下すと、お腹の中が温かくなりそれと同時に心の中まで暖まって来るようです。

 夫はストレートで一気にグラッパをあおり、身近な人にだけわかる笑顔を浮かべ、父はやはりストレートのそれをちびりと飲み2,3度うなずいてます。

 三人ともそれぞれの次の一切れをオーブントースターの中に入れ、焼き上がる間にグラッパを飲み干し、焼き上がるとラルドをのせて口の中へ。こうなるとうちの人たちは口を食べる事と飲む事だけに使いたいのか、喋る事をしません。

 食べる、焼く、飲むそれを何度か繰り返すともう残りはそれぞれに一切れを残すのみになってしまいましたが、最後の一切れを飲み込み2本目のグラッパを飲み始めたところで、パスタの登場です。

 母のこうゆうタイミングは本当に絶妙です。

 出来上がったパスタはたまねぎとラルドのみを具材に、オリーブオイルもバターも使わず、ゆでる時に入れた塩だけで他の調味料を一切使っていないシンプルなスパゲッティでした。全部かどうかわからないのですが、うちの2本は皮が付いていてここは硬くて食べられなかったので取り除いていたのですが、これも千切りにして一緒にゆでてあるのです。(さすが、主婦)

「あらおいしいわこれ、ベーコン入れるよりおいしいわねえ」

母の言葉どおり調味料を使ってないとは思えないほどしっかりした味のそれはベーコンよりも豚を食べてる感じがストレートで、バターの風味とオリーブオイルの香りがない分ラルドのハーブが良くきいて、いままで食べた事のない味に仕上がっていました。

脂肪のかたまりと、炭水化物を一緒にとるとゆう、逆ダイエットの王道をゆくこの食事に恐れおののきながらも食べる手を休めず、これを食べ終わったら帰ろうと思い外を見ると陽はまだ沈まず、そのまま夜更けまで宴会は続いていったのでした。

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交通事故でも口は達者

はじめまして?

小春の夫トモヤです。

実は昨年のクリスマス前に妻小春が交通事故で入院致しました。

腰椎圧迫骨折で2か月の入院生活を致しております。

入院して最初の何日かは痛がっておりましたが、すぐにいつもの元気を取り戻しております。

歩くのは不自由そうですが、他はなにもわるくないのでご心配なく。とゆうことをかわりに書いておいて欲しいと言われ文章も書いたものを預かったのですが、女性言葉なんでちょっとかきにくいので、わたしの言葉で書かせて頂きました。

今月の21日には外泊できるそうなので、詳しくはその時に、とりあえずご報告まで。

又、妻が書き始めたら読んでやって下さい。よろしくお願いいたします。

                                  桜井ともや

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病院食って珍味?その1

 こんにちは小春です。

 ご無沙汰してしてしまいました。

前回、夫トモヤがご説明致しました様に只今交通事故による怪我で入院中なんです。

今日は先生の許可が出て、テスト外泊で帰宅してます。

もちろんお酒は飲めませんので珍味もしばらく食べてないんですが、この病院の食事がなかなか珍味?なんですよ。

怪我のほうは外傷はおろかアザ一つできてないので、お見舞いにきて下さった方達から全く同情してもらえず、父ケンジにいたっては「来るんじゃなかった」とまで言い放ち、あげくに頂き物のシュークリームを5個も食べてさっさと帰ってしまう始末です。

でも本当は第一腰椎圧迫骨折といって、もう少しひどければ身体がマヒしてしまうこともあるそうなんですよ。

わたしの場合は幸いなことにそこまでではなかったんですけど、それでも全治3か月の重傷なんです。

でも手術をするわけでもなく、点滴に繋がれてるわけでもなく、お薬を飲む訳でもない(点滴と薬は最初の一週間は痛み止めとかでありました)ので、のんびり寝てると思われてるみたいです。

 事の始まりは、昨年のクリマスイブの日でした。

夫トモヤにクリスマスプレゼントでも買ってあげようと仏心(クリスマスなのに)を出し自転車で出かけたんですけど、その途中出合いがしらに原付バイクと衝突して転倒し、そのまま救急車で今の病院に入院とあいなりました。

その交差点はいつも通る場所で、見通しが悪いのでかなり気をつけているところなんですけど、本当に魔が差すってあるんですねえ、その時はあまり注意していなかったような気がします。l事故の相手の方は幸いお怪我はなかったんですけど、その方もその場所はいつも気をつけている所なのに魔が差したとしか思えないとおっしゃってました。

もちろんお互いの不注意で起きた事故なので、起こるべくして起きた事なんですけど、今も事故を起こしたとゆうより事故に遭ったとゆう思いが強く、今日夫の運転する車で帰ってくる時も交差点とかを通るたびに助手席で体に力が入ってしまいました。

今まではわたしは大丈夫と思ってたんですけど、反省です。

皆さんも気をつけてくださいね。

 

 

 

 

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病院食って珍味?その2

さて、わたしの入院生活といえば、最初の10日程はトイレに起きる時以外は全てベッドの上で過ごし、楽しみといえば食事くらいなのですが・・・・・・・・・。

残念ながらここの食事は、最近お友達になって頂いた入院歴7回とゆう猛者?のキミエさんによると、彼女が入院した6つの病院の中でも(この病院だけが二回目)一番まずいそうで、彼女も救急車で来たのですが、救急車の中で食事がまずいので別の病院に変えて欲しいとお願いしたけど、救急隊員の方たちに聞こえないフリをされ(キミエさん談)この病院に来てしまったそうです。

わたしはキミエさんが言うほどひどい味とは思わないのですが(病院食はまずいとゆう評判をよく聞いていたので)、その献立がとても珍味なんです。

まず朝食ですが、食パン2枚、いちごジャム15グラム、牛乳1パック、味噌汁、バナナ1本です。

食パンはトーストしてなくて生なんですけど、もちろんそんなことはわたしも望んではいないのですが、問題はいちごジャム15グラムなんです。みなさんも一度食パンに塗るバターとかジャムとかの量を計ってみて下さい。わたしは家にいた時には食パン一枚にこの3倍くらい使ってたと思います。

でもここでは食パン2枚に15グラムなんです。一枚のパンに薄~く薄~くいちごジャムを延ばして食べても、クドイようですが食パン2枚に15グラムですからもう一枚なにも塗るものがないパンが寂しくのこってるんです。

その寂しい食パンを手に、どうしようかと見ると、そこにはお味噌汁が・・・・・・。わたしもお味噌汁は嫌いではなく好きな方ですし、家でも毎朝作るんですけど、それは我が家では朝はご飯と決まっていてパンを食べる事がないからなんです。

パンにお味噌汁って?

もしかしてこれにパンを浸すのかしら?

それって珍味?

欧米の人たちが(もしかすると、アメリカ人だけ?)ダンクと言ってミルク(今まで牛乳って書いてたくせに)やスープなんかに浸して食べてるけど、これってジャパニーズダンクなの?

だけどいくらなんでもお味噌汁にパンなんておいしい訳ないよなあ、でもそう考えればこのお味噌汁にも必然性がでてくるし、とか色々考えながらも食パンをちぎっておそるおそるお味噌汁にダンクしたのでした。

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珍味な芋けんぴ発見

こんにちは小春です。

お元気ですか?

わたしはといえば、入院生活一か月を過ぎ少し退屈し始め、リハビリがてら我が家までの散歩をしています。

元気な時なら20分の距離を30分以上かかって歩き、家でしばらく休憩してまた病院まで帰るのですが結構いい運動になるんです。

家での休憩中にできるだけ書いてゆきますので、又よろしくお願いします。

さて今日は「病院食って珍味?その3」となる予定だったんですけど、昨日お見舞いに来てくださった方から頂いた珍味のあまりの珍味さにびっくりしてどうしてもこのお話しをしたくて 「病院食って珍味?その3」は次回にさせていただくことにして、今日は意外な珍味芋けんぴのお話をさせていただきます。

芋けんぴってあまり話題にしたこともなく、メディアとかでも取り上げられてた記憶もないので、全国的にどのくらい知名度があるのかよく解らないんですけど、みなさんはご存知でしょうか?

芋けんぴは高知県の特産品で、さつま芋をスティック状にカットして揚げたものに砂糖液をからめたもので、大学いもよりもカリッとした食感のお菓子です。

実は父ケンジは高知県の出身ですので、我が家では高知県の親戚や知人からよく戴くのでそれほどめずらしいものではないんですが、昨日戴いた芋けんぴは初めて食べた珍味だったんです。

002_5 左の写真を見ていただくとお解りいただけるとおもいますが(小春もやっと画像アップができるようになりました・・・涙)、高知県の特産の珍味四万十川で採れた青のりをまぶしてあるんです。(ちょっと解りづらいのでクリック拡大して下さい)

食べると青のりの香りが広がりビールにピッタリの珍味なんです(多分)

ビールを飲む訳にはいかないので、この(多分)とゆうところがちょっとつらいんですけど、入院してからアルコールを口にしたいと思ったことは一度もなかったんですけど、この芋けんぴを食べた瞬間「ビールが飲みたーい」と声に出してしまい、隣のベッドのおばあちゃんににらまれてしまったほどの珍味でした。

戴いたのは高知からこられた方なんですけど、お話を伺うと最近はいろんなバリエーションがあるみたいですので、ネットで検索してみて下さいね。

それでは、そろそろ病院に帰ります。

寒い日が続いてますけど、お風邪など召されませんようお気をつけて下さいね。

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病院食って珍味?その3

こんにちは小春です。

寒いですけど、お風邪など召されてないですか。

さて一回飛ばしましたけど、病院食って珍味?の第3回です。

3回もやるほどの内容じゃないだろうとゆうご意見もお有りかとは思いますが、本人も重々承知の上ですので、もうしばらくのお付き合い願います。

お味噌汁にダンクってもう皆さんご想像通りのお味です。食べてから思い出したのですが、実はわたし子供の頃にやった事がありました。

子供の頃の我が家ではパンを食事として食べる習慣がなく、パンはお菓子の一種だったのですが、4歳のころ友達のミエちゃんの家にお泊まりに行った時に、ミエちゃんのお母さんが用意して下さった朝食のパンとココアに感動し、パンをココアに浸して食べるミエちゃんの手慣れた食べ方を尊敬の眼差しで見つめ、毎朝おやつを食べてるミエちゃんを心底うらやましいと思ったのです。

家に帰ったわたしは早速母ヒロコに、これから朝はパンしか食べないと宣言し翌朝出されたパンとお味噌汁を、なんか違うと感じながらもだまって食べたのでした。

だけど毎朝朝食はパンと言った割に、翌日からまたもとの朝食にもどった事には一言も文句も言わず、我が家のたった一度のパン食は終わったのです。

そのことを思い出したわたしは、もうパンの味噌汁ダンクはそれっきりにして、夫トモヤにインスタントのココアを買ってきてもらい、毎朝ココアとパンで25年前の仇をとっているのです。

こうして食べれば珍味な病院食も、おいしく頂けるんだと味をしめたわたしはその後、梅干し・塩辛・らっきょう・海苔の佃煮・かにみその缶詰・ウニの瓶詰・等々の珍味類から、ケチャップ・マヨネーズ・ウスターソース・醤油・塩・こしょうの調味料類から果てはゆずこしょう・焼き肉のたれまでベッドのサイドボードに常備し、味気ない病院食を珍味な食事に変え時々巡回して来られる栄養士さんに白い目で見られているのでした。

やれやれ、早く退院した~い。

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珍味マイベスト10 第10位

お久しぶりです。小春です。

入院中からずっとお休みしてしまいました。

ご心配おかけいたしましたが、2月29日に退院致しました。

もうすっかり良くなったと言いたいんですけど、まだ前屈をしても自分の膝小僧くらいまでしか曲げる事ができません。

2週間に一度通院しながら、自宅でのリハビリ生活をしています。

リハビリと言っても無理をしないで普通に生活を続ける事で少しずつ体を慣らしてゆくだけですから、時間はたっぷりあるんですけど同じ姿勢を長く保っていられないのでパソコンの前に座るのがおっくうになってたんですよね。

でも何日か前に友達が退院パーティーを開いてくれて、早く次が読みたいって励ましてもらったので(ゲンキンなものです)片ひじをついて体を支え片手でキーボードを打つとゆう行儀の悪いものぐさ者といった体で書いてます。

最近珍味を食べてないので(お酒も飲んでません)今回はわたしの好きな珍味ベスト10の発表をしちゃいます。

でも今日は第10位だけ発表です。

お察しの通りこのまま順位を上げていけば後9回分の珍味ネタ確保とゆう姑息な考えです。

リハビリ中に免じてご勘弁下さい。(このフレーズも後何回か使えるなとマタマタ姑息な事を考つつ)

さてそれでは第10位の発表です。(ドラムロールはご自分でお願いしますネって、別に無くてもいいんですけど)

第10位の栄光に輝いたのは(10位で栄光って)日本三大珍味にも数えられる(完全にこっちの方が栄光だよ)からすみです。

からすみは魚のボラ(鰡、鯔こんな漢字なんですね)の卵巣を塩漬けしてから乾燥させた王道の珍味ですよね。

わたしがからすみを初めて食べたのは、小学校の3年生か4年生の頃でした。

その頃仲の良かったエリカちゃんがわたしの家に遊びに来た時、丁度母ヒロコも父ケンジも居なかったので、ここはわたしがおもてなししなくちゃと思い冷蔵庫を開けジュースを出した時、マーガリンの容器の隣に真空パックされてそれはあったのです。

つやつやとしたべっこう色に輝くその一対のからすみ(もちろんその時は名前も知りません)の姿は、わたしには美しい宝飾品の様に見えたものです。

だけどそんな物が冷蔵庫に入ってる訳はないので、これは珍しい外国のお菓子で今日のわたしのおやつに違いないと、この頃から今に至るまで続くご都合主義な解釈で自分を納得させその一対をお皿に乗せてオレンジジュースと一緒に居間で待つエリカちゃんの所へ持って行ったのです。

今思い出すと怖いよ~        

リハビリ中なので・・・・・・・・続く

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まだ珍味マイベスト10 第10位

お久しぶりです小春です。

又、長い間サボっちゃって申し訳ありません。

リハビリ中に免じて勘弁して下さい。(また使ってるこの言い訳)

今日は頑張って最後まで書くぞ~、とゆうことで前回の続きです。

エリカちゃんの前にお盆に載せたオレンジジュースとからすみを置くと、エリカちゃんもからすみは初めて見たらしく「これなあに?」と小首をかしげて可愛く聞いてきました。

このエリカちゃんはクラス一可愛い上に、本当に素直で勉強も良くできる子だったのでわたしが勝てることは何一つ無かったのですが、ここはひとついいとこを見せなくてはと「外国のお菓子だよ」と自分の思いつきをさも本当の様に答えると「わーすごいねえ」と、どこまでも素直なエリカちゃんなのでした。

気を良くしたわたしは「どうぞ」と一つ取ってエリカちゃんに手渡し残りの一つを自分の為に摂ると、チョコバーかなんかを食べる様にガブリとかじりついたのです。

お菓子にしてはちょっと硬いなあと思いながら噛んでゆくと、そのもっちりとした食感の中から濃い目のチーズの様な味が出て来てビックリ、「おいし~い」と夢中になり半分程食べたところでエリカちゃんを見ると、はじっこの方を少しかじった程度でお皿の上に戻して、オレンジジュースを飲みながらわたしの事を見てるんです。

「どうしたの、食べないの?」

「うん、あんまりお腹すいてないから」

「ふーん」

今思えば普通の小学生がからすみを食べておいしいと感じるはずが無いのですが、自分が変な食育を施されたおやじ少女だと気付いていなかったわたしは、こんなおいしいものお腹がすいてなくても食べとかなきゃ損なのにとかいやしい事を考えながら、とゆうことはその一個もわたしが食べれるんだとさらにいやしい事を心の中で思っていたのでした。

わたしのいやしい目つきに気づいたのか「これも小春ちゃんが食べて」とエリカちゃんが言ってくれるのに、うれしそうにからすみを口にくわえたままうなづいたのです。

自分の分を食べてしまってやっと落ち着いたわたしは、エリカちゃんの為にアニメのビデオをセットして見せてあげている間に、ゆっくりと二本目に取り掛かったのです。

その夜遅くに、からすみで一杯飲むのを楽しみに家に帰って来た父ケンジは、事の顛末を母ヒロコから聞いて自分の食育方針を心底後悔したそうですが、それを聞いたのはわたしが大人になってからでその時のわたしはもう寝ていたので、翌朝「昨日のおやつおいしかったからまた買ってきてね」とねだって、ますます父をへこませたのでした。

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