氷下魚(コマイ)も人も見かけじゃない!
小春です。
今日もわたしのブログにようこそ。
父ケンジの、「文字が小さくて読みづらい、とゆう指摘に応えて文字を大きくしました。(自分をもっとかっこよく書けとゆうたわごとは無視)
さて前回は、わたしと夫トモヤが初めて出会った彼の店で、豚耳の燻製のおいしさにびっくりして彼と目が合ったところまででした(前回読まれてない方はそちらの方から読んでいただけるとうれしいです)
目が合ってびっくり!!
(コワーィ!)
カウンターの中からわたしを見下ろしていたのは、身の丈2メートル程はあろうかとゆう坊主頭の大男(実際には186㎝なんですけどネ)。「ありがとうございます」とゆう感謝の言葉からは程遠い、悪鬼の形相で私の目を睨みつけてるんです。
豚の耳を口の端から飛び出させたまま目を白黒させているわたしに、父ケンジはにやにや笑いながら「大将、娘が怖がってるよ、その笑い顔ひっこめろよ」
笑い顔ってどこが!
心の中でツッコミながら、l焼酎で豚の耳を飲み下したわたしに、「どうもすみません」と海老名家の人たちみたいに頭をかく様は「クマちゃんみたいに可愛い~」とはお世辞にも言えない、やっぱり怖い顔なんです。
「いえ、どうも」と何とか言葉を返して隣を見ると、父は氷下魚(コマイ)の身をむしって口に入れながら「見かけは悪いがいい男だぞ」と自分の息子を見るような眼で彼を見ている。
彼は「どうぞごゆっくり」とやはり睨みつけるような顔で言うと、厨房の奥に下がっていった。
「照れてんだ」父は機嫌のいい時によく見せる両の眉を上下させながら言った。「お前が気にいったんじゃないか」
「何バカなこといってんのよ、コマイわたしにもちょうだい」
父の前にあるお皿から氷下魚をとり小さくむしりとると、身が思いのほか良くほぐされているのがわかる。この氷下魚とゆう魚の干物は、火であぶった後金づちとか硬いものでよく叩いてやらないと、身が硬くて歯がたたないんです。
口の中に入れて噛みほぐしてゆくと、独特の旨みがゆっくりと出てきた。
噛めば噛むほど旨みが出てくる。
適度な歯ごたえを残して叩いてあるから長く噛み続けられる。
なかなか分ってるなとか生意気な事を思いながら大将の方を見ると、さっきより怖い顔で包丁を使っている。
「怒らせちゃったかなあ」とわたしが言うと、父はわたしの目線の先の彼を見て「ばーか、仕事に真剣なんだよ」と軽く言う。
その仕事に真剣な顔とゆうのは、さっきわたしに向けてたのがやっぱり笑顔だったんだと理解できる程の怖い顔です。
「へえー、真剣な顔なんだ」
「そうだ真剣な男の顔だ、氷下魚も人も見かけじゃない!」
そういって父は半分ほどになったコマイのしっぽを持って小さく振った。
この氷下魚の干物とゆうのは、大抵の珍味の例にたがわず見た目は本当に悪いんですが、頭を叩かれたらさぞ痛いであろうほどカチカチに干し上げた、魚のミイラとでも言えるような見かけと違い、弱火であぶってやると驚くほどの凝縮された旨みがほぐされてくるんです。
もう一切れ口に入れ噛みしめながら、彼の方を見てみるとやはり怒ったような顔で仕事している。
やっぱり怖いよー
二人の幸せはまだまだ遠いのでした。
続く
氷下魚(コマイ)はタラ科の海水魚でカンカイと呼ぶ所もあるようです。
北海道などでこの魚の頭と内臓を取り除いた物を、これでもかとゆうくらいカチンカチンに干して保存食としたようです。
食べ方は遠火で軽くあぶって少し柔らかくなったところを、金づちの様なもので叩いて皮と骨をはずし手でちぎってそのまま食べるか、マヨネーズ等をつけてもおいしいですよ。中には焼かないで叩いただけで食べる豪傑もいるそうです。(私はまだやったことがありませんので、ご存じの方がいらっしゃったら教えて下さい。
それでは今日はこのくらいで、明日はわたしもまだ食べたことが無い物が届く予定なので次回はそのレポートさせていただきます。
またおこしくださいね。
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